【ライディング:T】

〜スタートまで〜

◎片手でのカイト操作
 ボディードラッグが物足りなくなるくらいカイト操作に慣れたら、いよいよボードを使った乗り込みの練習に入りましょう。
最初の頃は、浮力のある大きめのボードを使う事が多く、誰かにボードを持ってもらって海(水)にエントリーする事が多いと思います。
 しかし、いずれは一人でエントリーする事になるので、エッジオブウインドウ上のウイングをゆっくり移動させる操作ぐらいは片手で出来るように慣れておきましょう。

 特に陸上を歩きながら移動する時のカイトの角度は自分の真上からは10〜20°位はずした斜めの位置に置きながらがいいと思います。 突然ブローが入った時にいきなり持ち上げられ飛ばされたりしない為です。

 カイトを揚げたままでの風上への移動などでも、この角度を歩く方向に少し傾けるなどの工夫をする事で歩行が楽になる事もあります。 事故の起こらない範囲でいろいろ試してみましょう。


◎エントリー〜レディポジション

 ボードを持って海(水)に入ります。カイト操作を片手で行いながら、自分の真上にウイングを持ってきて安定させます。
ボードリーシュを使っている場合は膝ぐらいの所まで来たところでボードを水に浮かべてしまってカイトを両手操作するのもOK。

 腰くらいの所に来たら風を真後ろから感じる位置で、そこからボードを履きレディポジションの姿勢を取ります。
 最初の頃は、このレディポジションに持って行くのも大変な思いをすることがあります。
ボードを履く際にどうしてもカイトから目を離さなければならない事や、打ち寄せる波に体勢を崩されたりするからです。

 また、両足をボードにはめ込んでから体勢を風向きに対して横に回されたりした場合などはスタートはまずムリなので、ボードのストラップから素早く足を離し、風を背から受けるように体勢を整え直すようにしましょう。

「 海底から足を離す → レディポジション →  バーを傾けウイングをパワーゾーンにダイブ → ボードに乗り込む 」

の動作はひとまとめに淀みなく行えるように、繰り返し練習をするといいと思います。


◎ウイングのダイブ〜ボードへの乗り込み


 スタート時にはウイングをニュートラルゾーンから、もしくはこれから進行しようとする反対側にすこし振ってのち、パワーゾーンに振り落とし(ダイブさせ)、その瞬発的なパワーを利用して履いたボードと水面とにスピードをつけ、プレーニングの状態を作り出してやります。

 ライダーはボードの進行方向を風下に向けボードを滑走、加速させながら踏み込みの支点にしつつ、カイトに引っ張ってもらって水上に立ち上がります。

 この直後、加速のはずみでボードがウイングに追いつきすぎラインテンションが緩まないように(カイトから感じるパワーを殺さないうちに)、じわりとボードの進行方向のノーズを風向き直角方向に回し込んでライディングに入ります。
 ボードかかと側でエッジングするような乗り方になると思いますが、このヒールサイドライディングは、最も用いる基本姿勢となります。

 その時の風のコンディション、ウイングサイズ、ボードサイズ、ライダーの技量によって、乗り込みのときのウイングのダイブの度合いや、その後の振り方は変わってきますので、カイトが自分に及ぼすパワーと自分が進んでいくスピードと方向に応じて適宜調整します。 

 この辺のさじ加減はかなり感覚的な事なので、練習あるのみです。
 一般に、風が強い時はダイブの角度を浅く、風が弱い時はダイブの角度を深く取ります。

※乗り込みの練習の時のコツについて・・

○カイトパワーにムリに抗(あらが)わない。
 このスポーツ、あくまでボードを水面で滑らせるのが目的。いったんカイトをダイブさせたら、怖いからといって無意識にふんばりすぎて、せっかく出始めたスピードをむやみに殺したりしないように意識します。
このスピードこそ、ライディングには大事だからです。

○いきなり立ち上がろうとして“頑張らない”。
 カイトをダイブさせた後、一時的にボードのノーズを風下のウイングのある方向に向け、そのまま「しゃがみながら乗り続ける」ぐらいの感覚をイメージしてください。
 体をなるべく小さく折りたたんだままボードに乗り込むカンジで離水します。
その後、「気が付いたらいつのまにか立ち上がってました」ってぐらいの感覚がちょうどいいです。

○コントロールバーにしがみつかない。
 チキンがフックされている場合、ライダーはあくまで両手両腕の力でカイトパワーを押さえつけているわけではありません。
 そのパワーの多くは腰のハーネスで受け、胴体が背中ごと引っ張られている事を感覚的に意識しましょう。
 ウイングをダイブさせた直後そのまま水面に激突させないようにバー操作でウイングを引き起こす事が必要になってきますので、その操作をしっかり行う為にもこの感覚は大事だと思います。


【クリックで新たなウインドウ。ウォータースタート】[560kb]



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