【一人でカイトを揚げる】

〜他にサポートが見あたらない場合など〜


 インフレータブルカイトはその性能上、サポートしてもらって揚げるのが最も適した安全な方法ですが、どうしてもと言う場合には一人で揚げる事も可能です。
 但し、カイトの構造と挙動を熟知している事と操作の技術が十分である事が、安全確保の上での最低条件となります。(※1)
 又、方法上どうしてもウイングが地面とこすれる瞬間があるので、きれいな砂地で張るなどのウイングがダメージを受けにくいような設置場所を選ぶ事に対しては、あらかじめ配慮が必要です。(※2)

ここでは、土嚢袋を使った方法と、注意点などを紹介します。
 ウイングの押さえにその場の砂を掘って盛り付ける事も多いですが、日本の砂浜は貝殻などのゴミも多く、掘ってるウチに手を傷つけたりと余計な手間がかかる場合が多いです。又、風になびくウイングを押さえるには、その盛りつける砂の量は結構なモノになります。その手間を考えると袋を使うほうがより実用的と言えると思います。

※1: 一番最初はインストラクターの監督を受けるのが望ましいです。

※2: 製品はセルフランチを考慮した補強が入っていて、よほど乱暴にやらない限り破れる事はまずありません。
◎セルランチ

 あらかじめ、コントロールバーとウイングとの位置関係が風向きに対してだいたい直角になるような位置にバーを置きます。
 この時、ラインがねじれたりしないように気を付けながら、ある程度のたるみを持たせるようにしておきます。

 この時までに、すでにコントロールバーなどが、カイトを揚げるばかりの万全な状態である事を確認しておいてください。

ラインなどのコントロール系の確認をしながら
ウイングのある所まで移動して
ウイングを起こし、風向きに対して立てます。


ウイングの末端のパネルの部分を一番端のバテンの部分あたりで折り曲げてたたみ、その上から土嚢を乗せて重しにします。



 この時の注意ですが、パネルといっしょにラインを土嚢の下に一緒に敷いてしまわないようにくれぐれも注意しましょう。




※土嚢の口は縛らず全開にしておく。


 最悪ラインの上に土嚢が乗ったとしても、袋の口から砂がこぼれ落ちる形にして、自然に外れ落ちてくれるようにします。




※ラインには何も乗っていない状態を確認します。

 このあとラインを引っ張る事でウイングから土嚢を押しのけてランチングさせる事になります。
 土嚢がウイングから外れた後も、張りつめたラインの上に残って乗ったままになるようだと、大きな事故につながりかねない、大変危険な状態にあると言えます。確認を怠らないで下さい。





ウイングが土嚢の重りによって風で動かない事を確認し、素早くコントロールバーの所まで戻ります。
 この時のウイングはかなり風になびく不安定な状態と言えるので、あまり目を離さないでちょくちょく確認しながら移動しましょう。


 ライダーはバーを持ち(チキンループをフックインし)、風の向きを確認します。
 ちょうど、ウイングとライダーを結んだ線が、風向きに対して直角方向になるように位置取りします。
 これはサポートが付く場合よりも厳密に確認する必要があります。(※3)

※3:セルフランチの場合は、ライダーの方が“気持ち”風上に位置したほうがやりやすい事があります。



※4:この時、ウイングは土嚢が落ちるまでの間、どうしてもズリズリ地面と擦れます。


 風向きに対する位置取りができたら、ライダーはゆっくり後退しつつ、ラインにテンションが掛かるようにしていきます。
 やがてウイングは風を孕み始め、次第に揚力を取り戻すのが分かると思います。(※4)

 ウイングの端の折り曲げて土嚢を乗せた部分がラインに引かれて元に戻り、土嚢が地面に落ちウイングがフリーの状態になります。

 あとは、通常のランチングと同じです。
【アニメウインドウ−ランチング】[160kb]



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